2023/01/02 作成

銀山駅



丘の上に建つ一軒家のような佇まいだ

      

多くの人々が行き交ったとは想像が付かない静けさだ    駅名は付近に銀を産出する鉱山があったため付けられた     近くに十軒ほどの集落があるが人気は少ない

     訪問日記   2014年11月3日 訪問

      ここは函館本線の通称“山線”といわれる長万部-小樽間にある丘の上の小さな駅。駅舎は比較的新しく、豪雪地帯に見られるとんがり屋根が
    特徴的なものだ。駅から階段と坂道を下りて行くと十軒ほどの集落に入るが人通りはほとんどない。かように静かな山間の駅だが、開業は1905
    (明治38)年1月29日と古く実に113年の歴史を持っている。1913(大正2)年頃、赤井川村に開坑した明治鉱山から国富鉱山製錬所(隣の小沢駅近
    く)へ銀鉱石を運搬するため、当駅下まで馬車軌道を敷設。さらに、軌道終点から当駅構内積込場まで索道が設置された。これが駅名の由来に
    なっている。

    その後、1970(昭和45)年に映画“男はつらいよ 望郷編”で以前の駅舎がロケに使われたこともあったが、次第に人々は去って行き今日の姿に
    なった。丘の上から望む風景はかつての繁栄を望むべくもないが、ふんわりと想像するだけでも豊かなひと時を過ごすことが出来る。