2015/12/01 作成

浜厚真駅



原野のなかにポツンと佇む貨車駅。吹き抜けてゆく風が心を揺らす。

           

シンボルツリーとともに駅舎跡の基礎が残っていた。    駅名標が枠の錆びで汚れている。    ようやく迎えの列車がやって来た。

     訪問日記   2013年11月14日 訪問

   太平洋に沿いに走る日高本線は、苫小牧から様似までの146.5kmを結ぶローカル線。その起点からわずか2駅の浜厚真駅はとても都市近郊とは思えない立地にある。周囲に人家は数軒ほど
  点在するが、辺り一面広大な原野が広がっている。近隣は苫東厚真火力発電所や石油備蓄基地などがあり、住宅地として向かないのかも知れない。さらに、敦賀・新潟方面へのフェリー埠頭
  (東港)も2kmほどしかないため、徒歩30分程度でアクセスできる。

  そんな日高本線だが、2015年1月8日に起きた高波による土砂災害が起こり、さらに同年9月12日の台風17号で更に被害は拡大した。現在、鵡川-様似間が不通になっている。この浜厚真駅は、
  苫小牧-鵡川間にあるため、辛うじて列車の運行は続けられている。だが、厳しい経営状態にあるJR北海道は自力復旧を断念し、全線廃止の意向を示した。支援が得られるか不透明だが、
  この小さな駅にとって、明るい将来は望むべくもない。