2023/01/02  作成

比羅夫駅



宿泊施設付きの駅舎は全国唯一。脇には離れのコテージもある。

       

周囲は一面の原野(雪原)。周囲の人家はわずかである。     大雪の中をやってきた列車の乗降客はゼロだった。     駅の待合室から民宿のエントランスにアクセスできる。

     訪問日記    2010年2月14日 訪問

    長万部から小樽を経由して札幌へと抜ける函館本線をの通称「山線」。雄大な羊蹄山やニセコアンヌプリを望む風光明媚な路線だ。スキーシーズンに
   賑わうニセコ駅と羊蹄山の麓に広がる市街地の倶知安駅との間(13.7km)に比羅夫という小さな駅がある。観光地はもとより国道からも離れ、駅の周りの
   人家はわずか3軒だけの秘境駅だ。

   始まりは1904(明治37)年、北海道鉄道の一般駅として開業。その後、国鉄の駅へと変わるが、1982(昭和57)年には早くも無人化されている。
   さらに後年になると交換設備も廃され、一面一線の棒線駅という凋落の道をたどった。ところが、駅舎が健在だったのが幸いし、これを民宿に改装してからは
   息を吹き返した。こうして有名な観光地でなくてもコアな宿泊者で賑わうようになった。丸太をくりぬいた丸木風呂に入れることと、ホーム上でジンギスカンを
   味わえる宿として、いまや多くの鉄道ファンから羨望の眼差しを浴びている。