2000/8/22  作成

美佐島駅

北越急行“美佐島駅” 周囲にあるのは変電所と別荘らしきものが一軒あるだけ

        

駅舎は秘境駅とは思えないほど立派で豪華な造り         地下ホームへ続く階段は土合駅ほど長くない

        

トンネル内のホームは、普通列車の停車時しか出られない  通過列車の警告アナウンスが響き、特急“はくたか”が高速で通過!


   訪問日記  2000年8月5日 訪問

  この駅のある北越急行線は、“ほくほく線”という愛称の、上越線の六日町駅から信越本線の犀潟駅までを結ぶ第3セクター鉄道である。
 こう書くと旧国鉄の廃止対象路線のように聞こえるが、いまや首都圏から北陸地方を結ぶメインルートになっており、上越新幹線と接続する
 越後湯沢から富山、金沢方面へ向けて頻繁に特急が出ている。さらに、路線は高規格線で設計されているため、長大トンネルで山々を直線
 的に貫いている。そこを特急“はくたか”は最高時速160km/hの猛スピードで駆け抜けている。
 
 この駅は、私鉄(第3セクターを含む)の中では最長の10,472mを誇る、赤倉トンネルの内にホームが設置されている。地下のホームは列車
 が停車する時だけ自動ドアが開くため、ホームに立てる時間は限られる。なぜなら、ここを特急“はくたか”が高速で通過するのため、風圧に
 よる転倒事故から守る安全対策であるからだ他ならない。列車が通過する前に、「危険ですので絶対にホームに出ないで下さい」と厳めしい
 警告アナウンスが流れ、しばらくすると“キーン・・・・・・!!!”と、ジェット機のようなもの凄い音をたてて高速で通過して行く。やはり狭いホームに
 立っているのは危険であろう。

 地下のホームから地上に出るため階段を登るのだが、せいぜい大都市の地下鉄ぐらいの段数なのでさほど苦にならない。地上へ上がると、
 地域コミュニケーションセンターのような立派な駅舎に出るが、脇にある待合室を覗いて見て吃驚!まるで旅館の客室のように新しい畳敷き
 で、ふかふかの座布団とお茶を入れる給湯セット、更にヒーター付きエアコンが2機あって本当にココにいて良いものか疑問に思ったほどだ。

 豪華な駅舎を出て周囲を探検しようと思ったが、外は激しい雷雨で一歩も出ることが出来ない。暫く例の待合室で寝転んでいたが、やがて雨
 も上がったので行動を開始。駅の裏手には変電所が有るだけで集落らしきものは一切見えない。TOPの写真に写っている1軒の民家に行っ
 てみたが、どうもやら別荘らしく常時住んでいる様子はない。さらに反対側へ歩いていくと坂の向こう側に数軒の民家もあったが、それ以外は
 山林と少々の田圃だけしかなかった。こうして散策を終え、薄暗いホームへと降り、次の訪問駅へ向かう列車に乗り込んだ。