2023/01/02  作成

塔のへつり駅



林の中にひっそりと隠れる観光駅だが夜中の雰囲気は恐ろしすぎる…

      

三角屋根の小さな駅舎。ここから名勝までは徒歩10分足らず     ホームの片隅に佇む巨大こけしだが夜は怖い    奇岩怪石が塔のように林立する国の天然記念物・塔のへつり


    訪問日記   1999年11月20日 訪問  その後も再訪

   ここは林の中にひっそりと隠れている駅だ。開業は1960(昭和35)年、国鉄会津線の仮乗降場として行楽時期のみ営業されていたが、1969(昭和44)年に
  廃止された経緯を持つ。その後、19年の歳月を経て1988(昭和63)年、第3セクターに移管された会津鉄道の正式な駅として再び開業。木々に遮られた林の
  なかで周囲に人家はないが、実態は国の天然記念物の“塔のへつり”という名勝に由来する観光駅である。

  徒歩10分のそこは、凝灰岩の岸壁が阿賀川(大川)によって侵食され、塔が並んでいるような独特な景観を見せる。ちなみに“へつり”(岪)とは川にせまった
  崖や急斜面を指すこの地の方言だ。駅は林の入口にある茅葺きの山門をくぐった先で、山小屋のような待合室がある。カーブした線路に寄り添う一面のホーム
  には、大きな“こけしのオブジェ”が建っている。夜間に訪れた時、不気味な存在感を放ち、監視されているようで怖かった…。