2023/01/02 作成
伊勢鎌倉駅
1面1線のホームにちょこんと乗った待合室。実に良い雰囲気だ。
山に囲われた小さな水田を望むのどかな駅だ 駅前は電話ボックスと小さな倉庫 この何も無さが清々しい 待合室には俗世間とかけ離れた静寂に包まれる
訪問日記 2001年6月頃 その後も再訪
JR東海にある名松線は起点の松阪から終点の伊勢奥津まで43.5kmの盲腸線だ。名称通り計画では名張と結ぶ予定だったが、参宮急行電鉄(現近鉄)
の開通により建設意義を失った。そこで当時旺盛だった森林重要に目を付け、地元政治家の力で台高山地を貫くかたちで興津へレールが曲げられた。
数奇な運命に翻弄された路線は、人口希薄地帯を走るため利用者は少ない。さて、終点の伊勢奥津から3駅手前に伊勢鎌倉という小さな駅がある。
一面一線のホームにささやかな待合室が建っている。周囲に人家は3軒ほどしかなく、主要道はトンネルによってバイパス化され、近くを通る人もクルマ
はほとんど無い。ホームから見下ろす山間の水田が長閑な風景を作る。
しかし、ここを含む家城-伊勢奥津間は、2009年10月18日の台風18号の風災害で現在休止中だ。一時は廃止の検討もされたが、JR東海によって2016年
に無事、運行再開された。