2023/01/02 作成
神尾駅
分岐器上に造られた構内踏切を渡って反対側に出る。専用通路を通り、再び踏切を渡ってホームにアクセスする。
人気の無い無人駅だがたくさんの狸に迎えられる 駅名標の下には「たぬきの里」の案内が。手前の五和(ごか)駅は「合格」駅に改称 懐かしい車両に出会えるのも大井川鐡道の魅力
訪問日記 2009年6月18日 訪問
大井川を遡上するように走る大井川鐡道。五和駅を過ぎるころから車窓は深い山間に入り緑一色になる。ゆっくりとポイントを渡って神尾という
小さな駅に停まった。ホームに降りると信楽焼の狸(タヌキ)の置物がユニークな表情で出迎える。この辺りは平成15年の集中豪雨による崖崩れで
大きな被害を受けたところだ。駅構内にも大量の土砂が流入し、36体あった狸の置物も5体を残して破損・埋没してしまった。翌年の平成16年3月、
路線復旧とともに大井川鐡道の社員や住民、そして鉄道ファンの寄付によってホーム北寄りに移設され「かみおたぬき村」として復活した。
誰もいない静かなホームだが、彼らのにこやかな笑顔が乗降する人の心を和ませる。大井川を見下ろす絶景ポイントだが、最寄りの集落まで1キロ
あまり離れており、車道も駅で終わるため実に静かなところ。秘境駅というと“井川線”ばかり注目されるが、“大井川本線”にも素晴らしい駅が隠さ
れている。